HOME > ファクタリングコラム > アプリで利用できるファクタリングは違法?安全に利用するには
給与ファクタリングとは、アプリなどから申し込みをして業者に給与債権を買い取ってもらい、手数料を差し引いた金額を受け取る資金繰りの方法です。
給料日になったら数日以内に業者に返済をしなければなりません。 アプリを通して申し込みができるので利用方法はとても簡単ですし、「給料日まであと数日だけど、どうしてもお金がない」といった場面では非常に便利な方法だと思ってしまいがちです。
しかし、手数料が引かれるぶん、本来受け取れるはずだった給料の金額が少なくなってしまいます。 また、違法行為である可能性が非常に高いので、避けておきましょう。
そもそも労働基準法では、「給料は労働者に対して直接支払わなければならない」と定められています。つまり、給与債権を買い取る給与ファクタリングは法的に問題があるので、利用してしまうと後々大きなトラブルに発展してしまう恐れがあります。
こういった行為を行っている会社は非常に厳しい取立てをしているケースが多いため、万が一少しでも返済が遅れると、脅迫的な取り立てに遭う可能性があるので、注意が必要です。
アプリなどを通して申し込みができる「給与ファクタリング」は違法ですが、企業が資金繰りで使っているようなファクタリングは違法ではありません。
日本ファクタリング業協会というものが存在し、金融庁や県警などと情報交換を行っていることからも違法ではないことがわかるでしょう。
ファクタリングでは売掛債権を取り扱うのですが、金銭債権に分類される売掛債権は売買が可能だと法律で定められています。 ファクタリングの取引の方法としては2社間と3社間のものがあるのですが、2社間契約は売買契約に関する民法第555条に基づいた取引を行い、3社間も第466条、第467条に則った取引を行っているため、違法ではないのです。
ただし、法律を無視している悪質なファクタリング会社はこの限りではないため、信頼できる会社かどうかよく見極めたうえで取引を行わなければなりません。
ファクタリングを利用することによって得られるメリットと、安全に利用するためにはどのようなことに気を付ければ良いのかについてご紹介します。
ファクタリングを利用する大きなメリットといえば、最短即日で資金調達ができる点です。
売掛債権を所有していればそれを売却して現金化することができるので、まだ売掛金が入金されるまでには日があるものの、すぐに現金を用意しなければならない状態になってしまったようなケースで役立ちます。
また、自社とファクタリング会社、売掛先の3社間で行う契約は手数料が安い代わりに売掛先に売掛債権を売却したことを知られてしまいますが、売掛先を含まない2社間で契約を結ぶ方法なら、手数料が高い代わりに売掛先に債権の売却を知られることなく資金調達が可能です。
さらに、売掛債権があれば利用できるシステムとなっているので、例えば業績が悪化していたり、税金の未払いがあったりして銀行融資が受けられない場合でも利用できるメリットもあります。
何より重要なのは優良業者を選択することです。具体的に手数料が提示されているのはもちろんのこと、信頼性の高い運営会社によるサービスを選択しましょう。
また、連絡先として携帯電話しか記載されていない会社の場合、連絡がつかなくなってしまう恐れがあるので固定電話の記載がある会社を選んだほうが良いでしょう。
最後に、償還請求権なし(ノンリコース)と明示されているかも忘れずに確認しましょう。これは、万が一売掛債権を支払うべき会社の支払いが滞ってしまった場合でも、利用者がファクタリング会社に対して売掛金を支払う必要がないことを示しています。
「償還請求権あり」だと支払いが滞っている売掛金を支払わなければならなくなるので注意しましょう。
アプリから利用できるような給与ファクタリングは違法ですが、正しく営業されているサービスであれば問題ありません。急な資金調達が必要になった際には信頼できるサービスであるかよく確認したうえで利用するようにしましょう。 最短で即日の現金化に対応しているものもあるため、今すぐ現金を用意しなければならないようなシーンでも役立ちます。