HOME > ファクタリングコラム > ファクタリングの手数料相場とは
ファクタリングでは銀行融資に比べて割高な実質手数料がかかります。
具体的にどれくらいの金額がかかるのかについてよく理解しておかなければなりません。
契約には2社間契約と3社間契約があるのですが、相場は次の通りです。
この実質手数料だけを見れば、3社間契約のほうが理想的ですね。実質手数料を引いた金額を受け取れる事になるので「できれば3社間契約は良いのでは?」と考えてしまいがちですが、3社間契約の方が実質手数料を低く抑えられる訳には理由があります。
2社間契約の場合は自社とファクタリング会社の契約となりますが、3社間の場合はここに取引先も加わることになります。つまり2社間契約なら取引先にはバレずにファクタリングができるものの、3社間では知られてしまうということ。
取引先の会社から見ると「ファクタリングを利用しなければ資金調達ができない会社」や「銀行融資を断られてしまった会社」だと見られてしまう可能性もあるのです。
反対にファクタリング会社からすると取引先が契約に承諾してくれるということは、売掛金の持ち逃げや売掛先と口裏を合わせて詐欺行為をされるような心配が極端に低くなります。確実に売掛金を回収できる可能性が高いため、非常に安い手数料を設定しているわけです。
また2社間契約で手数料が高くついてしまうのには、ファクタリングの仕組みも大きく関係しています。2社間契約の場合、ファクタリング会社が債権購入金を顧客に対して振り込むことになるのですが、売掛先からの支払いは顧客に対して行われるわけなので、ファクタリング会社は顧客から回収した売掛金を入金してもらわなければなりません。
しかしここで顧客が入金を行わず、回収した売掛金を持ち逃げしてしまう可能性や、税金や他の債務者からの差押えのリスクもゼロではないのです。特に銀行からの融資が受けられず経営状態も悪化している状態でファクタリングを利用した顧客の場合、ギリギリの状態で経営を続けているケースもあるため、ファクタリング会社のリスクは高くなります。
手数料には利益以外の諸費用も含まれているのです。
契約の中で債権譲渡登記が必要になることがあるのですが、この際司法書士手数料として8万円~10万円の費用がかかり、これも手数料の中に含まれています。他にも登記をする際に必要な2万円前後の印紙代、顧客の会社まで出張契約を行った場合に発生する交通費といったものも含まれているのです。
手数料として差し引かれている分がすべて利益になっているわけではないので、この点はおさえておきましょう。
2社間契約の場合は手数料が10%~30%とご紹介しましたが、かなり幅が広いと感じた方もいるでしょう。
一般的に売掛金額が多くなるほど10%に近くなると考えておきましょう。というのも先述したように手数料のすべてがファクタリング会社の利益になっているわけではないので、少ない売掛金で安い手数料を設定してしまうとファクタリング会社の利益が非常に小さくなってしまうのです。
しかし利用金額が大きければ例え10%の手数料でも利益率が高くなるため、利用金額が大きくなればなるほど手数料は低く設定されます。
ファクタリング会社側からすれば、何よりも重視しなければならないのは「売掛先にきちんとした支払い能力があるかどうか」です。売掛先も経営がうまくいかない火の車状態にある場合、売掛金の回収ができなかったり、支払いが遅れたりする恐れもありますよね。
しかし一方で安定した利益を継続して得ているような上場企業が売掛先だった場合、そのようなリスクも小さくなります。こういったケースに該当する場合、確実に売掛金が支払われる可能性が高いため、手数料が安くなることもあるのです。
ファクタリング会社にとって、顧客がこれまでに売掛先とどのような取引を行ってきたのかも手数料を左右する重要なポイントになります。例えば何年にもわたり継続して売掛金が入金されているような状況であれば、次回も問題なく入金される可能性が高いですよね。
このようなケースに該当する場合は信頼度が高いと判断され、手数料が安く済むこともあるのです。
反対に新規の取引などでこれまでの実績がないようなケースでは、例え売掛先が大手の会社だったとしても高い手数料が設定されることがあります。
具体的な金額については実際に審査を受けてみなければわかりません。基本的にファクタリング会社から見た売掛金回収のリスクが高いか低いかによって金額が大きく左右されると考えておきましょう。