HOME > ファクタリングコラム > 不良債権でもファクタリングは利用可?実際のところを解説
経営破綻などにより、回収不可能または著しく回収困難になった債権を不良債権といいます。
何かしらの事情で回収不可能また著しく回収困難はになった売掛債権は、不良債権化してしまったと考えられます。不良債権とよく似ている言葉が滞留債権です。滞留債権とは、経営悪化などにより支払いが遅れている債権です。滞留債権はファクタリングの対象になります。
ファクタリングはあらゆる債権を扱うわけではありません。
再建には、売掛債権、特定金銭債権などの種類があります。売掛債権とは、取引先に商品やサービスを提供して発生した代金を請求する権利です。特定金銭債権とは、サービサー法(債権管理回収業に関する特別措置法)で定められている金銭債権です。具体的には、法的倒産手続き中の方が有する金銭債権などを特定金銭債権といいます。ファクタリングが扱うのは売掛債権です。特定金銭債権は扱えません。特定金銭債権を扱えるのはサービサー(債権回収会社)です。反対に、サービサーは売掛債権を扱えません。
ファクタリングが扱う債権がわかったところで気になるのが不良債権の扱いです。
ファクタリングは不良債権を扱っているのでしょうか。 結論から述べると、ファクタリングは不良債権化した売掛債権を扱っていません。ファクタリングが扱っているのは、不良債権化する前の売掛債権です。ファクタリングは、売掛債権の不良債権化を回避するために利用するサービスといえます。すでに不良債権化している場合は、他の方法で対処しなければなりません。
すでに不良債権化した売掛債権は、特定金銭債権に該当する可能性があります。特定金銭債権を扱えるのは、ファクタリング業者ではなくサービサーです。
サービサーとは、法務大臣の許可を得て債権の回収を行う会社のこと。特定金銭債権をできるだけ早く現金化したい場合は、ファクタリング業者ではなくサービサーに相談する必要があります。相談したい場合は、法務省の公式サイトで公開されている「債権管理会回収業の営業を許可した株式会社一覧」を参考にするとよいでしょう。債権回収会社と類似の名称を語る業者もあるので、業者選びには注意が必要です。
(参考URL)
http://www.moj.go.jp/housei/servicer/kanbou_housei_chousa15.html
売掛債権の不良債権化が心配な方は、保証ファクタリングを活用するとよいでしょう。保証ファクタリングの概要などは以下の通りです。
保証ファクタリングは、ファクタリング業者に保証料を支払うことで、売掛先の経営破綻などで売掛債権を回収できなくなったときに、ファクタリング業者が保証金を支払ってくれるサービスです。
売掛債権に保険をかけるサービスと考えればわかりやすいかもしれません。売掛金を買い取るサービスではないので、売掛債権を予定通り回収できた場合、保証金は支払われません。
保証ファクタリングの流れは以下の通りです。
最も大きなメリットは、売掛先が倒産などに関わらず売掛金を確保できることです。
売掛先の与信審査をアウトソーシングできる点も見逃せません。与信審査の結果を参考に今後の取引内容を検討すれば、売掛債権の不良債権化を防ぎやすくなります。ちなみに、保証ファクタリングの審査・実行は、売掛先に通知されません。誰でも安心して利用できます。
経営破綻などで回収不可能になった債権、著しく回収困難になった債権を不良債権といいます。
ファクタリングは不良債権を扱っていないので、ファクタリング業者に不良債権化した売掛債権を買い取ってもらうことはできません。不良債権化した売掛債権は、法務大臣の許可を得たサービサーが扱っています。お困りの方は相談するとよいでしょう。売掛債権を確実に回収したい場合は、保証ファクタリングを利用するとよいかもしれません。
売掛先の倒産などで売掛債権を回収できなくなったときに、ファクタリング業者が保証金を払ってくれます。