HOME > ファクタリングコラム > 小売業でファクタリングを利用するメリットと相性を紹介
代表的なメリットとして挙げられるのが、資金ショートに対応できる点です。小売業の場合、基本的に商品を売ると同時に代金を受け取る形になるため、売掛金は発生せず、資金ショートは起こらないと思われることがあります。
しかし、過剰に在庫を抱えてしまったケースでは、資金ショートが起こってしまうことがあるのです。在庫を抱えすぎたとしても、最終的に売れれば必ずプラスになるのかというと、そうではありません。在庫が盗まれてしまったり、徐々に劣化したりして価値が減少してしまうからです。
結果的にそれらを販売しても利益を出すことができず、資金ショートが発生してしまう可能性があるのですが、ファクタリングを利用すればその在庫を譲渡することができます。
商品在庫ファクタリングと呼ばれるもので、あまっている在庫を現金化することができるのです。在庫を査定してもらい、買い取ってもらう方法となっているため、一般的なファクタリングと異なり、1~3週間ほど時間がかかります。
また、小売業でも売掛債権がある場合、これらを通常のファクタリングで売却し、現金化することが可能です。
ファクタリングを利用すれば、抱えすぎてしまった在庫を譲渡することにより現金を得ることができるので、なかなか適切な在庫量が判断しにくい小売業にとって、相性の良い資金調達の方法だといえるでしょう。また、管理しなければならない在庫が減れば、その分在庫管理にあてなければならないスタッフの数も減らせますし、借り入れとは異なり返済する必要もありません。
また、小売業では売上向上のためにライバル会社と価格競争をしなければならない場面もありますが、競争が激しくなると思うように利益を上げることができなくなり、税金の支払いを滞納してしまうケースも多いです。
すると、銀行からの融資は困難になってしまいますが、ファクタリングなら税金の滞納があっても利用できるので、もしもの時に備えられる資金調達の方法を探している方は、ぜひ検討しみてはいかがでしょうか。
それから、小売業はたくさんの会社と取引することが多く、各社の経営状態を正確に把握しながら管理するのが難しくなることがあります。突然取引先が倒産して売掛金が回収できなくなってしまうようなことがありますが、この場合も有効な売掛債権があればそれをファクタリングで売却して何とかやりくりすることが可能です。
このように、様々な場面で役立てることができるので、小売業との相性は良いといえるでしょう。
実際の事例について2つご紹介します。
取引先が当然倒産してしまい、売掛金が回収できなくなってしまった輸入業を行っていた小売店の事例です。
取引先の倒産による資金繰りに悩んでいる最中に、大口の仕入れに関するビジネスチャンスがやってきました。これに対応できれば持ち直せそうだったのですが、大きな仕入れ金額に対応できる資金が用意できません。
そこで、ファクタリングを選択することにしました。この時、大きな金額の売掛金があったので、それを売却することにより、問題なく取引を進めることができました。
赤字経営状態だったものの、イベント時期などはお客さんが急激に増えるため、資金繰り自体は安定していた小売店の事例です。ライバル店との差別化を図るため新事業を起こしたいと考えていたのですが、資金不足でなかなか実現できずにいました。
何とか資金を用意しようと銀行に相談したところ、融資はできないと断られる結果に。銀行では、リスクが高いと判断した会社には融資してくれません。そんな中で知り合いからファクタリングの話を聞き、売掛金を売却することによって資金調達ができました。結果的に財務状態の改善に繋がったそうです。
小売店だからファクタリングは利用できないと思っている方が多いようです。ですが、今回ご紹介したように様々な形で利用することができます。
ファクタリングは、資金ショートが発生してしまったような場合にも役立つ資金繰りの方法です。資金繰りが悪化してしまった時に利用できる一つの選択肢として活用してみてはいかがでしょうか。